少し前のことだが、10日の旭川出張の後、1泊して「旭山動物園」に行ったのだ。行動展示が世評高い動物園は雪の中だったが、お客さんがたくさん。韓国語、中国語も頻繁に聞かれ、アジアからの北海道ツアーの重要なスポットになっていることがわかる。
ペンギンのお散歩がこのシーズンの目玉。円筒型の水槽をくぐり抜けるアザラシのおなかは、たしかにびっくりする。キリンなど熱帯の生き物も、零下の雪上でモクモクと元気そうだった。
展示方法を工夫した動物舎のデザインや、手作りのガイドプレートなど、いろいろと感心することが多い動物園だが、なによりいいなあと思ったのは、飼育担当者のワンポイントガイド。飼育している人こそが、一番動物のことがわかると、旭山がこれほど有名になる前から続けられていた教育学習活動だ。
ちょうど総合動物舎でカバのワンポイントガイドがあったので、聞き入った。45歳の古参のカバ「ゴンちゃん」。老齢と寒さのせいか、動きが鈍い。飼育係の大越さんが雪の上に好物の果物をおいても、ちらっと顔を向けるだけ。早く、室内に入りたそうだ。結局、ガイドの間、ずっとお客さんのほうに大きなお尻を向けたままだった。
しかし、この間も客の関心を一瞬もそらさない大越飼育員の解説は聞きごたえがある。カバが表皮から分泌する「赤い汗」の意味を初めて知った。種の一般的説明にとどまらず、個体のおいたちにも触れ、飼育係と動物の交流の様子までよく伝わる。30分の間、立ち去る客が一人もいなかったことにも驚いた。たんに動物園や動物が好きというだけでなく、飼育員にもきっとファンがついているのだろう。
年間パスポートを買ってまで通いたくなる人がいるのが、よくわかる。
この日記について、筆者は必ずしも内容の信憑性を保証するものではありません。あしからず。
年間パスポート安すぎですね
その年間パスポートを買って一度しか行けなかったのはうちの一家です。まさか帰ってくるとは思ってなかったんだもん。ちなみに帯広動物園の年間パスポートも持ってました。
カバが表皮から分泌する「赤い汗」を撮ってこれなかった? 見たい!