年収130万円の大学非常勤職員。仕事内容はよくわからないんだが、これじゃ食えないよなあ。大学という階級社会の底辺労働者? ビラじゃなくて「挑戦状」というのがすごい。youtubeでストライキの状況を報告。年収1700万円の理事と差し違える覚悟を語る言葉は、切実に生きていて、それでいて、なんかとっても楽しそうだ。なんたって労組名が Union Extasy だものな。プレカリアート的闘争文化というべきか。グッと来ます。
オレもこういう本を読むようになったんだなと、ある意味、年齢を実感する読書体験。しかし、面白いですよ>とりわけ、B級グルメと、昼酒、昼湯が好きなご同輩。
「もつ煮込み」という料理の特性についてももちろん語られているのだが、それ以上に「もつ煮込みが美味い居酒屋がある街は面白い」というのが、著者のスタンスというか、審美の基準なのである。
浅草橋、阿佐ヶ谷、小岩、新橋地下街、立石、浅草、赤羽、北千住、森下・門仲、銀座、上野、神楽坂、三ノ輪、日本堤、八広、鐘ヶ淵、曳舟、町屋、大井町……。いやあ、こんなにも東京にはいい居酒屋があるんだなあ。私は列挙される町や店をほとんど知らないのだが、先日、KT氏に引率されて行った浅草ホッピー通りや、今度行く予定の葛飾・立石にも触れられていて、なおさら興味深い。著者の坂崎重盛氏はアルフィーの坂崎幸之助の叔父さんだという話は、日曜日のNHK「週刊ブックレビュー」で知ったこと。
読み終える途中から、猛烈にもつ煮込みを食いたくなった。ホッピーを飲みたくなった。というわけで、北風の中、小石川の「遠州屋」と、いつもの「一文」をハシゴ。遠州屋は実は小石川に来て、初めての訪問だったのだが。
この日記について、筆者は必ずしも内容の信憑性を保証するものではありません。あしからず。
ずばり「廃人への道」(笑)