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ひろぽん小石川日乗

心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつくれば

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「ひろぽんの南イタリア旅行記」はこちら。

2009-10-27 (Tue)

[life] たまには上野の美術館

天気がよかったので、散歩がてら上野の国立西洋美術館へ「古代ローマ帝国の遺産」展を観に行く。

帝国創建期の偉人たちの肖像彫刻やポンペイ、エルコラーノなどの出土品を中心に、帝国の芸術・文化を探ろうとするもの。ナポリ国立考古学博物館の所蔵品が多いが、実は4月にナポリに行ったときはちょうど博物館が休館日で、見逃してしまっていたのだ。結局、ポンペイ遺跡にも立ち寄らなかったので、その一部とはいえ、東京で観ることができるのは嬉しい。

ローマの美術品やポンペイ壁画もよかったのだが、それ以上に感銘を受けたのは特別出品されたアレッツォのミネルウァ」。紀元前3世紀のギリシアの青銅像で、展示会の趣旨からは外れるのだが、「日本におけるイタリア2009・秋」事業の関連で特別展示となったらしい。

身にまとうケープや胸当て、ゆったりとしたウエストまわり、そして兜の細部を浮き上がらせる彫刻の襞は、息を飲むほど優美だ。青銅は二千年のときを経て、質感豊かに、にぶく、ふかく輝く。憂いをひめた瞳と意志的な小さな唇、知と闘いの女神らしい気高く引き締まった表情は、西欧小顔美人の一つの典型ではあるまいか。

わたしゃ惚れましたね。「ミロのビーナス」なんぞより、こっちのほうが好きだな。

美術館の後は、木々の色に秋の深まりを感じつつ、上野桜木町から谷中あたりを散歩しながら帰宅。あんまり空が青いので、PEN E-P1 でパシャパシャしちゃいました。

本郷あたり 国立博物館 谷中あたり

この日記について、筆者は必ずしも内容の信憑性を保証するものではありません。あしからず。