夏のスーツやジャケットや、DVD-HDDレコーダーやらを新調していたら、カネが無くなってしもうた。そんな折にまた小物に手を出す。
フットスイッチなるもの。別に足踏み健康法ではない。パソコンでICレコーダーの音声ファイルを起こす(反訳とかトランスクライブともいう)ときに、両手はキーボードをタイピングしながら、足先で音声ソフトの再生・停止・巻き戻しなどをコントロールするという代物だ。
私はトランスクライバーではないので、全文をきっちり起こすことはしないが、それでも音声ファイルを聞き直しながら、原稿を書くことはよくある。少しはその手間を軽減できそう。
構造と機能はシンプルだが、Mac対応となると、この製品しかないかもしれない。意外と小さいので、足の置き場に困ったりするんだが、とりあえずは快調に動いている。
フットボール映画です。フッチバルですな、ポルトガル語流に言えば。フッチバルは、カポエイラやカーニバルと並ぶ、ブラジルの民俗芸能みたいなものなんじゃないかと、このドキュメンタリーを観て思う。サントスFC時代のロビーニョとフットサルのファルカン以外、登場するのはみな無名の選手またはその予備軍なのだが、みんな信じられないほどのテクニック。Jリーグだったら、10人抜きできるぐらいのドリブルとフェイント。それを見ているだけでも楽しい。
以前読んだ、『サッカーという名の神様』(近藤篤/NHK出版)に、こんな言葉が引かれている。
「ブラジルでは、サッカー選手が地面からどんどん生えてくる。ロビーニョみたいな選手を1本刈り終えるころには、もうその周りでロビーニョが3本ぐらい芽を出し始めている」
3本どころか、無数の選手の木がにょきにょき芽を出している。
都市部のトップリーグの話はほとんどない。むしろ、それを支える底辺にスポットを当てる。プロテストになかなか受からない少年、地方のアマチュア、ビーチサッカー、車いすの選手など、各層にわたる取材が、このスポーツがブラジル社会に根づいている様子をよく見せてくれる。
ブラジルのフッチバルの、そのリズムのコアにあるのが、ここでいうGiNGA(ジンガ)。ポル語で「揺れる」。カポエイラの基本動作から来ているらしいが、広義ではしなやかなリズム感のある楽しい動作、ぐらいの意味があるようだ。
若い白人の選手が、「俺たちはこの世界じゃ差別されるからね、そんなのに負けてられない」というシーンとか、アマチュアの全国(全州?)大会では、同時に美人コンテストが催され、美人コンテストで勝ち上がった地区は、サッカーの試合で負けても敗者復活戦に臨めるんだという、のんびりしたエピソードとか。ある意味、現代ブラジル民俗誌とでも呼べそうな映画だ。(ブラジル/2005年/WoWoW/☆☆☆☆)
この日記について、筆者は必ずしも内容の信憑性を保証するものではありません。あしからず。
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