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ひろぽん小石川日乗

心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつくれば

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「ひろぽんの南イタリア旅行記」はこちら。

2007-03-15 (Thu) キューバの話1

[trip] ハバナの葉巻

キューバはタバコ天国。レストランやホテルで禁煙のところはないし、空港の搭乗口そばの待合室にまでずらりと灰皿が並んでいる。空港のパスポート・コントロールの前を、女性の係官が堂々と歩き煙草をしながら歩いているのには、たまげた。ハバナ産の葉巻は、世界的ブランドとしてよく知られている。ちょっとしたバーやレストランにも、シガーのメニューがある。画像の説明 

とはいえ、ハバナの街中を歩きながらざっくりとキューバ人の嗜好をみると、喫煙率は4割程度。意外と吸っていない。「ラム酒と女は好きだけれど、タバコは嫌いだ」と言い切る現地人にも出会った。

キューバ産のシガレットにも、むろん「癌の危険性」を警告するシールは貼られている。カストロも何年か前に禁煙したとか。政府も公共の場での禁煙政策を導入しようとしたことはあったらしい。しかし、国民に受けが悪く、数週間で撤回せざるをえなかったという話も伝え聞いた。

ともあれ、タバコが嫌いな人にはお薦めできない旅行先ではある。逆にいえば、タバコが止められない人には、地球最後のリゾートだ。ハバナにはスペイン、フランス、イタリアあたりからの観光客が多かったが、実際、タバコを吸う人の率は高かった。 

葉巻は、貴重な外貨獲得のため国家管理に置かれている。タテマエでは指定の店でしか買えない。オフィシャルなシールと領収書が貼ってないと、海外持ち出し時には没収されることもあるという。ところが、観光地を歩いていると、10mおきぐらいに声を掛けられる。「シガーロ、要らないか」。日本人だとわかると「ハマーキ」と声をかける奴もいる。葉巻をヤミで売りつけようという魂胆だ。こういう押し売り、客引き、密売の輩を、こちらの言葉で「Jintero(ヒンテーロ)」というらしい。ハバナ名物といってもいいかもしれないぐらい、とにかく多い。

このヤミ葉巻、一説には、工場の屑扱いの葉を持ち出して、家庭内手工業で手巻きしているのを売っているという話もある。箱ごと買ったら中味は全部、砂だったという逸話も、英語のガイドブックには出ていた。「うちのオヤジが葉巻工場に勤めているから、ホンモノだ」と、強引な言い訳をする Jintero もいる。つまり、横流し品だ。

私たちが泊まったハバナ旧市街のクラシックホテルで、フロントの男が私を手招きする。「見るだけでいいから」と、フロントの裏側の小部屋に連れて行かれた。葉巻の箱がずらり。「モンテクリスト」というブランド。オフィシャルな店で買うと24本入り300ペソのところ、75ペソだという。これも横流しだろうが、たぶん質はいいのだろう。有名ホテルが、たとえヤミでも、砂箱や屑葉を売ったのでは、「評判」にかかわる。

ホテルのフロントがもう少ししつこく勧めたら、その闇のモンテクリストを購入したかもしれないが、それっきり何も言わなくなったので、街のオフィシャルな店で、「ロミオ&ジュリエット(スペイン語読みだとロミオ・イ・フリエタ)No.3」というロマンチックな名称と外箱の24本入りを、お土産と日本での吸引用に1箱購入。それと最高級ブランドの「コイーバ」のシグロIIIを1本。これはホテルのベッドで吸ってしまった。葉巻を吸うのは久しぶりだ。薫り高いアロマに陶然となった。

葉巻ショップを出たところで、闇商人に声をかけられた。「もう、買っちゃったよ」と言ったら、「おまえ、あんな高いものを。アホか」というような顔をされた。表があれば裏があるのはどの国も一緒。しかし、ここまであからさまに裏がはびこるってのは、どうなっているんでしょうか。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

_ aja [ヒンテーロではなく、スペイン語でヒネテーロ(jinetero)。闇煙草売人や押し売り、密売人よりも「たかり」「ヒモ」..]

_ ひろぽん [jinetero(a)ですね。友人に奢るのと、観光客から金品を巻き上げようというのは、ちょっと意味が違うのでは。ま、..]


2007-03-26 (Mon)

[trip] 青春18きっぷで神戸へ

キューバの話は思い出したときにでも続けるとして、この土日は古い仕事仲間たちと神戸へ観光旅行。なんと「青春18きっぷ」でJR普通列車を乗り継ぎ、片道10時間かけての旅である。

JR20周年記念とかでお値段は8000円(5人日分)。片道1人1600円しかかからない。ま、相当ヒマじゃないとできないけどね。むろん往復はしんどいので、帰りは早割で予約したANA便。

神戸は初めてではないが、ほとんど知らない街だ。幸い、旅のツアコンが神戸出身。到着の夜は、地元のご友人が三宮で経営するカントリー&ウェスタンのバー「ジャック・ダニエル」で歓待を受ける。ロカビリー系の生バンドを堪能。その後、加納町の「アカデミーバー」で一杯。

翌日曜は、異人館あたりの定番観光ルートをさっと済ませ、F.L.ライト設計になる芦屋の「ヨドコウ迎賓館」ヨドコウ迎賓館

六甲アイランドの「小磯記念美術館」「神戸ファッション美術館」など文化の香りも高い散歩道。小磯良平の植物絵の絵葉書をお土産に。ファッション美術館の常設展も、やや窮屈な印象は与えるが、布地の歴史文化を斬新な切り口で展示しており、なかなか楽しめる。

神戸は、奥深いわ〜。大地震という悲惨な記憶を間にはさみながらも、国際港に開かれた「ハイカラで自由」な気風はいまだ濃厚。街の風が私に合うかもしれない。また、行きたい。


2007-03-28 (Wed)

[trip] キューバの写真

キューバで撮ってきた写真の一部を、Canon の ImageGateway のサイトで公開中です。ご笑覧あれ。


この日記について、筆者は必ずしも内容の信憑性を保証するものではありません。あしからず。