巷には、あれからひろぽんはちゃんとW杯ファイナルを観ることができたのだろうかという心配のむきもあるようなので、いちおう7月9日ベルリン・オリンピアシュタディオンにおける証拠写真をば。
ただ、あらかじめ断っておきますが、「ジダンの頭突き」なるものはこの目で現認しておりません。座席がそのときのフランスゴール際、つまりジダンとマテラッティがやりあったのとは反対側で、しかもこちらサイドへ運ばれるボールの動きを注視していたため、試合がストップし、遠くの方でジダンにレッドカードが出されるまでは、何が起きたのか全くわからなかったのです。
それにしても堅くて地味な試合でした。守備の巧拙だけを言うならば、何度か同じようなサイドから破られつつあったフランスの守備。それに対してイタリアは堅牢で、なかでもカンナバーロはやっぱりスゴイというのはよくわかりましたが……。
ジダンを退場させてからのイタリアの消極的な攻めには、いまも納得がいきません。PK戦などに幻想をもたず、リスクを取ってでも攻めて欲しかったと思います。というわけで、試合終了後は歓喜の渦の中にいるイタリア選手団やサポーターを、半ば白け気味で見ておりました。
W杯決勝戦だからといって、必ずしもその大会のベストゲームになるとは限らず、そうでないケースの方がむしろ多いのです。
それでも、6万人余の大観衆とともに、サッカーの歴史の一こまの中に自分自身がいたことは事実です。3時間前には会場前に到着し、酷暑の中のファンフェスタから、優勝杯授与、盛大な花火のフィナーレまでたっぷり6時間ぐらいのイベントにつきあい、心身ともに疲れ果てておりましたが、その時間を忘れるだけの静かな興奮がずっと身を包んでおりました。
この日記について、筆者は必ずしも内容の信憑性を保証するものではありません。あしからず。
ご無事の帰国何よりです。