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ひろぽん小石川日乗

心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつくれば

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「ひろぽんの南イタリア旅行記」はこちら。

2005-01-03 (Mon)

[life] 帰省

大晦日の宮城県多賀城はちょうど着いたころから雪が舞いだして、朝方までに10cm以上積もった。雪の元旦は久しぶりかも。酒とおせちと読書とテレビと、2日の初売りの日には仙台まででかけて、ヨドバシカメラでちょっと買い物。商店街の人混みにうんざり。仙台は毎年一度は帰ってきているが、実家がこの地に引っ越したのはちょうどオレが大学で東京に出てからのことなので、いまもって土地勘もないし、つるんで遊ぶ友人もいない。ふるさとという感じがほとんどしないのだ。

それにしても仙台の駅前の変貌ぶりは帰るたびに凄まじいものがある。東京本拠のチェーン店が揃い踏みで、まるでミニ渋谷だ。今年は「ようこそ、東北楽天イーグルス」という看板が郷土色を出していたが、それもまた結局のところ東京資本の招聘にすぎない。それにしても駅前のアイエ書店(っていったかな)はどこへ行ったんだろう。ロフトが出来て、その上階にジュンク堂があったが、これに取って代わられたんだろうか。スペースは広くなったような気もするが、なんか探しにくい。それより本町の「Ayumi Books」という中規模書店のほうが品揃えは優れている。オレの場合は人文系専門書の充実ぶりと、きちんと連関を押さえた棚の展示というのが書店評価のポイント。

3日昼には帰京。上野で軽く飯を食ってから帰宅。1年ぶりに電源を落としておいたPowerMacが起動しないんで焦ったが、シフトキー立ち上げで起動項目チェックしたら、なんとか動き出した。

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_ kusa [お茶でもご一緒したかったですね]


2005-01-08 (Sat)

[trip] 小倉

7日は衛生陶器メーカーの取材で北九州市小倉へ。取材前に当地のカメラマンに案内されて魚町という商店街で「ドとんこつラーメン」というのを食うが、味はいまいち。これは福岡空港の土産物屋にも置いてあったから有名なものらしいが。アーケードの商店街はシャッターの降りたままの店もあり、やや寂れた感じもしたが、「魚町銀天街」と呼ばれる市場通りには活気があった。「ぬか炊き」という手法の魚の惣菜は珍しい。クジラの専門店(写真)もあった。 取材後、門司港まで足を伸ばして一泊しようという気もあったが、睡眠不足で疲れていたので、結局、日帰り帰京。 画像の説明

2005-01-10 (Mon)

[life] 根津

9日は久しぶりにHと根津散歩。弥生町の東京聖テモテ教会(写真)の場所を確認。いちおうF県I市の聖テモテ幼稚園卒園生だもので、前から気になっていたのだ。S坂を下って根津神社で初詣。讃岐うどんの「根の津」が休みだったので、根津駅近く不忍通りに面した釜飯屋「松好」で夕食。軍鶏刺があったが思ったほど歯ごたえがない。釜飯はほどよい味付けで好感。全体としてはまあまあのコスト・パフォーマンスかな。画像の説明


2005-01-11 (Tue)

[life] 風邪?

風邪が流行っているのか。オレも日曜の根津散歩の後、風呂に入ってからスペインリーグ、大久保のデビュー戦などを観ていたら急に寒気が。ウィルスの元は、洟グジュ状態だったHだろう。月曜日はカルビクッパにマッカリの夕食に、ゼナとパブロン飲んで、ハチミツ舐めてから寝たら、進行は今のところ抑えられている。

火曜日は1件、青山で次の仕事の打合わせのみ。


2005-01-13 (Thu)

[media] NHK番組改変問題

安倍晋三がテレ朝の報道ステーションに出て、「NHKが予算説明のためにやって来て、当該番組について説明したから、公平・中立に作ってくださいと言ったまで。事前検閲ではない」と弁明していた。仮にその言葉の通りだとしても、番組に対する当時の「目に見えぬ圧力を感じた」という制作現場の雰囲気の説明にはなっていない(参照1.参照2)。そのとき街頭右翼や後の自虐史観批判論者らが一体となって、視聴率1%にも満たない小さな教育番組を総攻撃しており、安倍はその雰囲気のなかでNHK幹部と会い、先の発言していたのだ。

むろんNHKの体質としてある、自民党の顔色を伺いながら番組を作らざるを得ないという点こそが問題だろう。NHKは議論のある番組作りのたびに、自民党実力者にお伺いを立てていたということが、はしなくも今回の安倍の弁明で明らかになった。強制ではなく、威力としての政治的行為という意味では、立派な事前検閲だと私は思う。

安倍はこの番組の素材となった民衆法廷が弁護人も置かず、検事役に北朝鮮の“工作員”が関わっており、民衆法廷自体が公平なものではない、従ってそれをNHKが採り上げること自体に問題を感じた(というニュアンス)とも指摘したが、もとよりその民衆法廷なるものは国家意思で行われる法廷ではなく、慰安婦など被害民衆の視点に立って歴史を再検証する政治運動だったわけだから、既存の裁判制度の基準を当てはめても意味がない。

たとえそれが反天皇制的で反日的で異端的でマイナーな内容だったとしても、そこに少しでも耳を傾けるべきものがあると判断したら、勇気をもって報道することは、むしろジャーナリズムの務めであろう(たとえば、いまや泣く子も黙る拉致家族救出運動が、運動の性格としていかに翼賛的で民族排外主義的であり、存在としてかつては少数派だったとしても、その運動の意義を認めて報道する姿勢と、それは同じことである)。

一見、自虐史観ウンヌンなど左右の論調が対立する問題のようではあるが、実はもっと基本的な話である。こうした国家による報道の事前検閲などを許していたら、右派にとっても、ノンポリにとっても、居心地の悪い世界を招来することだけはたしかなのだから。

それにしても、安倍に「あなたは国際政治に疎い」と批判された、番組コメンテーターの朝日新聞の論説委員は、もうちょいと反論をせねば。自分の立場を「事実関係」という名の形式主義で防御しつつ、実は対象を自身のイデオロギーで裁断し、果てはNHKの内部告白者に謝罪まで要求する安倍の論理のすり替えは、先に書いた石原慎太郎のTBS報道批判と同じロジックなのだからして。(先にその話を書いたら、北朝鮮が歓迎してくれるよ、と私を揶揄した御仁がいたが、そういう問題ではないでしょ)

そこでついでに思い出した話だけれど、そもそもNHKが自民党に弱いのは昔からで、かつてはとりわけ郵政族にクビ根っこを押さえられていると言われてきた。もう10年以上も前の話だが、NHK子会社の日本放送出版協会にビジネスマン向けの月刊誌があった。

私も科学技術系のインタビュー記事を書いていて、そこであるとき過労死問題の特集班を作って取材をすることになった。班の中の一人の私の友人でもあるライターが、その特集の一部に郵政省(当時)の職員過労死問題を採り上げたら、当の雑誌の編集長がクレームをつけてきたことがあった。郵政省に対する自主規制という意識が働いたのかどうかわからないし、それを指摘しても相手は頑として否定するだけだったのだが、当時私が友人たちと一緒に仕事をしていた高田馬場の事務所に、編集長やデスクを呼んで、載せる載せないでケンケンガクガクの議論をしたことを思い出した。日本放送出版協会は「きょうの料理」を作っていればいいのであって、この手のジャーナリスティックな記事は無理だなあとそのとき思った。

ま、私がまだ多少は“社会派”的な仕事をしていた時代の思い出だが……(最近は人や企業におもねる仕事ばっかしだなあ)。


2005-01-14 (Fri)

[life] というわけでNHK

に行ってきた。といっても、街宣活動にでも、受信料不払い通告に、でもないんだけど。NHKの大道具・小道具を一手に引き受ける子会社の情報システムの事例紹介というお仕事。数万点、いや、小物や衣装まで含めたら数十万にも及ぶ物品の管理システムですな。渋谷の放送センターの中に組上がった『義経』のセットなんかも見せてもらった。幅20mはあろうかという巨大なスクリーンにインクジェットで背景を印刷してあったりする。これを「遠見」と呼ぶらしい。職人言葉が残る古い気質の世界だが、みなさまのNHKなんで、物品管理は最新システムで水も漏らさずきちんとやってます、てな話でもあるんだけれど。面白かったっす。

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_ ぜっぴのつま [いまでもそんなふうに背景をつくっているんですか。「グッドモーニング・バビロン!」でも描かれていた映画の初期のころから..]

_ ひろぽん [手で描くか、デジタル合成したのものを印刷するかの違いですね。ま、そのうち印刷せずにコンピュータ合成で背景を作るという..]


2005-01-17 (Mon)

[book] 最近注文した本

bk1にきょう注文した本リスト。NHKの「週刊ブックレビュー」とか日曜の日経新聞の書評などに刺激されつつ。

・『僕の叔父さん網野善彦(集英社新書 0269)』(中沢新一著)・『進化しすぎた脳 中高生と語る〈大脳生理学〉の最前線』(池谷裕二著)・『明日の記憶』(荻原浩著)・『スモールワールド・ネットワーク』(ダンカン・ワッツ著)

以下は春以降に予定しているポルトガル旅行のモチベーションを高めるための仕掛けのつもり。

・『アソーレス、孤独の群島』(杉田淳著) ・『海の見える言葉ポルトガル語の世界』(市之瀬敦著)・『ポルトガルの世界』(同)・『サッカーのエスノグラフィーへ』(同編)・『ポルトガル〈小さな街物語〉』 (丹田 いづみ著)

[cynicism] 抱擁力

「高塚ホークスタウン前社長、起訴事実認める」。ホークスタウン名でよかったよなあ。経営再建でこの人を社長に呼んで、ヤバイと思ってすぐにクビにした、経済誌D社。ワシは取引もあるからあんまり悪いこと言えないけど、経済誌としての先見の明がなかったことだけはたしかだね。 この人の著書に『抱擁力-なぜあの人には「初対面のキス」を許すのか』(高塚猛/中谷彰宏著)ってのがあるんだってさ。これは笑える。なぜ許すのかって、そりゃ社長だからいやだといえないんだもの。
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_ Zephyros [中沢新一も親戚ネタで1冊書くようになったとは。ま,網野さんぐらいだと売れるんでしょうけど。]


2005-01-18 (Tue)

[life] ウノーサノー

こんな深夜にまでなっても原稿が全然進まないのは、ヘタをしたら自己啓発カルト、ヘタをしなくても擬似科学のコメンテーターの本を読んで、文章化しなければならないからだ。

「あなたは話すとき体が右に傾いているから、左脳派ですね」などと、まだ若そうなセラピストはしたり顔で言うのだ。「あれ、右に傾くのは右脳が重いからじゃないですか」と笑いながら言ってやったが、その皮肉は通じなかったみたい。カバンを右にかけるか左にかけるかにも、脳の構造が関係しているんだと。右脳と左脳の働きの違いぐらいはオレでもわかるが、いまどきそれで人間や組織を分析できるという発想自体が、もう頭悪いぜ。

いや、飲み屋の話題としてならオレも許すが、それで企業向けセミナーなどを開いて高い金を取るという根性が許せない。この手の話は、一見もっともらしくても、きっちりした実証データなど見せることができないのだから、トンデモ系と言われても仕方がないのだ。そういうコメンテーターの話を、いやしくも技術者が読む媒体に載せて大丈夫かよと、編集者には指摘したのだが、これも通じなかったみたい。オレは知らんよ。筆者名なんか出すなよ。

文章プロレタリアートは、ほんと辛い。

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_ seih [右往左往 (右脳左脳) してるのですね。]

_ kunio [文章プロレタリアートかあ。 デジタルドカタとかMacドカタって言葉も聞いたことあります。]


2005-01-20 (Thu)

[life] 上野界隈

昨日(19日)は早朝に起きて原稿や企画書書き。昼過ぎから取材で成田空港へ。小石川から京成上野駅に向かうのにタクシーを使ったが、行き先を問われて思わず「京成成田へ」。運転手が驚いて確認してきた。成田までタクシー飛ばしてたら、原稿料飛んじゃうわい。ボケはもう一つあって、財布を家に置いてきたことに車中で気づく。戻ってもらって再び上野に向かったが、うーん、どうかしている。

夕方スカイライナーで上野に戻る。上野から自宅までは春日通りを登り降りしながらよく歩いて帰ることがあるのだが、昨日は途中で引っかかった。池之端のカウンター式の寿司屋で軽くつまんでから、天神下のおっさんだらけの焼き鳥屋でもう一杯。このあたりやたら焼肉屋、寿司屋が多い。フィリピンパブも多いけど。猥雑な街よ、フォーエバー!

睡眠不足に酔いが回り千鳥足で小石川に辿り着く。少し醒まそうと、ベローチェでお茶するうちに、コートを着たまま座席で眠り込む。どっぷりとおっさん色に染まりつつ。

[media] 安倍晋三氏の事実歪曲発言

先のNHK番組改変問題について、事件の発端になった「女性国際戦犯法廷」のVAWW-NETジャパン事務局が「安倍晋三氏の事実歪曲発言について」という声明を出している。どうせ大メディアには載らないだろうから、記しておく。


2005-01-24 (Mon)

[life] 書斎デスク到着

書斎デスクが到着したので、夜になって組立始めた。広大なデスク空間。色も悪くない。ただ、天板の収まりがどうにも悪い。組立説明書は簡単すぎて、そのあたりの対処については何も載っていない。しかし仕事は続けなければならないので、とりあえずの状態でPC等をセットアップし直す。時間的余裕ができたら、また組立、レイアウトともにやり直しが必要かも。
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_ ひろぽん [自己つっこみ。この件、天板の裏のガイド用の板をのこぎりで切ってなんとか収めるという荒療治で対処しました。]


2005-01-25 (Tue)

[life] 穴守稲荷

大田区方面の地理に疎い。京成、京急、東急など入り組んだ路線図もふだん乗りつけないので頭に入らない。昨日も取材で「穴守稲荷」駅9時半待ち合わせ。「青物横丁」と共に京急のユニークな地名として記憶にはあるが、青物の隣ぐらいだろうと思っていたら、羽田空港に近いのね。京急蒲田から空港線に乗り換えた電車がなんちゃら快速で、穴守稲荷をひゅーんと通過し、次の駅はもう空港。戻りの電車にも間一髪間に合わず、あわててタクシーを拾って戻ったら2500円も取られた。

昼食は取材班みんなで京急蒲田途中下車。この街も馴染みがあまりない。アーケードの商店街、庶民的だよな。大連家庭料理の看板を出した中華屋が流行っていたので入るが、量のみ多くて味は塩っぽい。「労働者の味がする」と思った。でも、住むには便利な街かもね。

ちなみに穴守稲荷の取材先はANAの訓練センターがあるビルの中にあった。見学はしなかったが、フライト・シミュレーターとか脱出訓練用のプールもあるとか。「キャビンアテンダントはそのとき水着ですか」と聞いたヤツがいて、一瞬想像が膨らむ。

[movie] 『光の雨』『デブラ〜』『戦場の〜』

最近WoWoWで見た映画を備忘録的に。

『光の雨』 同士殺しを核とした連合赤軍事件の映画化。立松和平原作・高橋伴明監督、劇中歌は福島泰樹と、全共闘世代の早稲田人脈。大杉漣、塩見三省もほぼ同世代。それに若い世代の青島武が脚本。連赤についての映画撮影の現場を映画にするという「劇中劇」形式の話法で物語の重層性は高まるかに見えたが、全体に全共闘ノスタルジーで終わった感がある。 連合赤軍事件の日本社会における時代的意味や、当時の若者の思想性・通俗性を検証しようという感じでもない。オウム事件などに引き寄せて、問題をアクチュアルに語る姿勢もない。どこか遠い国でおきた悪夢のような出来事。いや、映画というのはすべからく遠い夢の話ではあるのだが、優れた映画はそれを迫真性をもって語る。この映画は真に迫りきれない、というより、最初からそれを放棄している感じだった。 また、永田洋子と森恒夫の猟奇的性格にすべてが起因するという捉え方は、連赤事件理解の70年代的レベルを一歩も超えていない。関係者は、たとえば大塚英志『「彼女たち」の連合赤軍』をちゃんと読んだのだろうか。(☆☆/5点満点で)
『デブラ・ウィンガーを探して』 このドキュメンタリーを監督したロザンナ・アークェットって、『グラン・ブルー』の人だよね。女優たちへのインタビューが最高に面白い。とりわけハリウッドで女優たちが性的表象としてしか扱われない話。[fuckable] という英単語があることを初めて知った。つまり「ヤレる女」ってこと。圧巻は、ジェーン・フォンダが、映画から引退し夫との家庭生活を選んだ経緯を語る様子。まるで映画を観ているような(笑)、見事なまでに演技化されたインタビュー。優れた女優は女優を辞めても女優なのだ。(☆☆☆)
『戦場のフォトグラファー ジェームズ・ナクトウェイの世界』 製作・監督・編集:クリスチャン・フレイ。インティファーダ鎮圧に向けてイスラエル兵が発砲する催涙ガスやインドネシア硫黄鉱山に噴き出す有毒ガス、あるいはコソボ虐殺の村での100に及ぶ屍体の腐臭のなかで、ナクトウェイは激しく咳き込む。彼のCanonのレンズの先につけた小さなカメラが効いている。レンズは動かないが、それ以外の世界はすべて揺れ動いている。その激動を伝えるべく、ドキュメンタリストは走り、荒々しく息をつぎ、そして硝煙のなかで立ちすくむ。不整合な世界の切れ目に手を差し伸べ、クレバスの底に降り立つ人。贅肉を落とした肉体と怒りを押し込めた静謐な顔立ちは、まるで修行僧のようだった。(☆☆☆☆)
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_ kunio [『デブラ・ウィンガーを探して』ですが、僕もまったく同意権だなあ。J・フォンダの語りの圧巻は、あれでしょ? 俳優を辞め..]

_ ひろぽん [fuckable そうそう、私も英辞郎ひいてしまいました。この単語、洋物ポルノサイトなんかでは使われているみたい。]


2005-01-27 (Thu)

[life] 机上整理

1.5平米の書斎デスク空間だが、Mac用モニターを2台にノートPC、ファイル整理箱とか筆立てとか小物入れとか、ついでに猫の食玩とか、を並べたら、あっという間にスペースがなくなってしまった。オレには何もないスペースというものに対する恐怖症があるのかもしれない。スペースを埋めないと安心ができない。だからモノがどんどん増え、整理ができなくなる。そうだ、これは一種の病気なのだ。たんに怠惰なだけではないのだ。と、思ったら気が楽になった。

[media] mixi方面

mixi方面。うわ、ダ・ヴィンチ同窓会がいつのまに31人も。あんな人もこんな人も。Mac系別働隊も始動したもよう。人の日記を読んでいるだけで日が暮れます。

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_ yu [あたくしは「平らなところ恐怖症」と昔から呼ばれておりますです。]


2005-01-28 (Fri)

[book] 『ネットと戦争』

昼をはさんで原宿で取材。夕方、取材のアポ取りとリライト原稿を一本。一段落したので、読みさしの岩波新書、青山南の『ネットと戦争──9.11からのアメリカ文化』を読了。ネットで文学する話。雑学的に面白かった。集英社のすばる文学カフェの連載「ロスト・オン・ザ・ネット」からのピックアップ。ここはブックマークしておこう。

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_ kyo [青山さんの英語系のエッセイは結構好きです。 訳書の「優雅な生活が最高の復讐である」も面白かったので 今度新書も読んで..]

_ seih [これ読みました。面白かったですね。アメリカン雑学のジャンルで青山南は昔から薄〜く追っかけてます。ここで紹介しているサ..]


2005-01-30 (Sun)

[movie] 「モーターサイクル・ダイアリーズ」

若き日のチェ・ゲバラ。24歳。おんぼろバイクで友人と南米を旅したときのロードムービーである。ゲバラは、喘息持ちでシャイで心優しかったのだな。タフで陽気な友人アルベルトとのデコボココンビは、ロードムービーには不可欠のキャラクター設定だ。しばらくは無鉄砲な青春モノである。アルゼンチン・チリ国境を往くときのあの渓谷の絶景はどこだろうとか、観光映画としても楽しめる。

しかし、政権の弾圧を逃げて銅鉱山の苛酷な労働に従事しようとしているチリの共産主義者夫婦との出会いあたりから、それまでは金持ちのボンボン風だったゲバラの表情が引き締まってくる。このあたりの演出はうまい。アマゾン河支流のハンセン病患者の隔離病棟でのボランティアは、医師としての彼の原点になるはずのものだった。しかし、その後、ゲバラは医師にはならず、ラテンアメリカ社会の変革を志向する革命家となる。フィデル・カストロとの出会いが決定的だったのだが、そこは映画には描かれない。革命家誕生の前史。

他の人と同じようでいて、少しだけ違った青春。別れの日、誰も泳ぎ切ったことがないという川を泳いで患者たちに遭いに行くシーンは、爽快だ。ただ、最後の老人のシーンはなくもながであろう。主演のガエル・ガルシア・ベルナルは若いときのアラン・ドロンに似ている。ゲバラの陰影をよく表現しているように思う。(恵比寿ガーデンシネマ/☆☆☆/最高☆5つで)


この日記について、筆者は必ずしも内容の信憑性を保証するものではありません。あしからず。